日本ではもともと、元旦にひとつ年をとると考える「数え年」の習慣があったため、今のように毎年の誕生日を家族で祝う形式が一般化したのは戦後になってからです。
ただし、満1歳の初誕生日だけは昔から、一升のもちをついて盛大に祝われていました。もちは「力もち」とかけて、丈夫に育つようにという願いが、「一升」には「一生」とかけて、一生食べ物に不自由しないようにという願いがこめられています。
これを赤ちゃんに踏ませたり、背負わせたりする儀式は今も全国各地で行われています。また、初誕生の日には、祖父母や仲人、親戚を招いて祝い膳を囲み、もちをついて近所に誕生もちを配る習慣もあります。
最近は、もちの代わりに、バースデーケーキにロウソクを1本立て、子どもの健やかな成長を祝うのが一般的です。
祝うのも家族だけ、または祖父母を招いて、ごく内輪で祝うことが多いようです。
記念に足形や手形をとったり、誕生会のようすを写真やビデオで撮っておくと、よい成長の記憶になります。遠方で来られない祖父母にも、このとき撮った写真などを送ると喜ばれます。
お祝いを贈る場合は、ベビー靴やおもちゃ、絵本など、成長に合ったものを贈ります。
季節のあいさつ状などで初めて出産を知り、お祝いを贈りそびれたときは、この初誕生のお祝いを贈るとよいでしょう。
表書きは「初誕生祝」「祝初誕生」とし、紅白の蝶結びの水引をかけます。
初誕生に招いた人たちには、帰る際に赤飯とタオル、石けんなどの簡単なものを渡します。
表書きは「内祝」とし、下には子どもの名前を書きます。遠方の親戚などからお祝いをいただいた場合は、内祝いの品に礼状をそえて送ります。
・行う日→満1歳の誕生日 |